電波は宇宙の誕生から存在しています。人間は電波の存在を発見し、その使い方を研究してきました。アンテナはその研究成果の一つです。
電波は電気と磁気の両方の性質をもっている波です。下図のように、電気のある場所を電界といい、磁気のある場所を磁界といいます。
電波と関係する言葉で大切な言葉が「周波数」です。周波数は1秒間に繰り返す波の数のことで、単位はHz(ヘルツ)を使います。
例えば、60Hzとは、波(山と谷で1組)が1秒間に60回繰り返されていることを意味します。
他にも波長や振幅、周期などがあります。
電波は基本的に一方向に伝搬しますが、建物などの障害物に当たると反射することもあります。
反射するかしないかは、障害物の性質によります。例えば、電気を通しやすい金属の場合、電波が反射します。一方で、電気を通しにくい障害物、例えばプラスチックの場合、電波が通過します。
もう一つの基本ですが、電波はだんだん弱くなるものです。また、街中ではビルの壁、線路や道路の高架など、さまざまな障害物があるため、反射を繰り返した電波(反射波)が多く分布しています。
電波は「反射」と「通過」のほかに、建物などの障害物の背後に回り込むことができる性質を持っています。その回り込みのことを「回折」(かいせつ)を呼びます。
電波は周波数が低いほど回折しやすく、逆に周波数が高いほど直進性が強くなります。